2004/10/26

WebページにFontを埋め込む

ことができるんですね。
初めて知りました。
http://www.ssi-developer.net/design/embed-font.shtml
など。
ダイナフォントから「ダイナフォント de ホームページ」という商用製品等も出ているようなので気軽にやりたい人はそちらのほうが良さげ。
http://www.dynacw.co.jp/dynafont/index.html

Flash を安価に作る環境をまとめておく

Macromedia Flash MX 2004 は高いので代替になるようなものをまとめてみます。

DrawSWF
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java を使用。下記のような感じで使用できる。
$ java -jar "落して来たjar ファイル"
そこそこ使えそうな感じはします。もう少し多機能化して欲しい。

Flash for Linux
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Flash MX の摸倣を指向しているみたいで良さそうなのですがα版しか出ていないようです。
また名前からもわかるとおりLinux 版のみなのが惜しまれます。
とりあえず、./configure && make ; して、カレントディレクトリに出来た ./f4lm/f4lm を実行したら起動はしましたが動きは怪しかったです。
今後に期待です。

Ming
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Flash の代替というわけではないのですがPHP から呼び出してダイナミックにFlash を作るという類のやつです。
この手のものは日本語処理が面倒そうなイメージがあってあまり気が進まないのですが、
freshmeatで検索してPopularity でソートしたら結構上位に出ていたので
せっかくなので書いておきます。
本家のサイトをよくよく読んでみたらC library and PHP module ということらしいです。
いずれにしても今のところダイナミックにFlash を作る需要は無いので試しません。
あと、PHP にはlibswf とかもあるらしいです。

Powerbullet
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Windows 版しか無いのが惜しまれますが軽量で簡易に使えて非常に良いです。
もともとはプレゼンテーションを作成する用途のソフトウェアだったようです。
以前は有償だったようですが、諸事情にてフリーらしいです。
将来の予定はわからないがフリー版も続けていくと言っています。
とりあえず使い勝手は悪くなかった気がしますが慣れるまでは使いにくかったです。
とりあえずWindows ユーザーにはお勧めではある。

zphoto
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これもFlash の代替というわけではないのですがアルバム作成機能に絞ったいい感じのソフトです。
日本人の方が作者らしいです。
すごく見た目がよさげなのでここでも導入してみようかなと思います。
今回調べた中で一番の収穫。

swftools
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使っていないのでわからないけどもドキュメントに記載されているpdf2swf, jpeg2swf, swfdump, swfextract, swfstrings, png2swf, font2swf, swfbbox, avi2swf, wav2swf というような記載を見るといわゆるフィルターなんだろうというのは想像がつきます。
そのうちお世話になるかも。

2004/10/18

HDDの正しい叩き方


血の気が引きました・・。
管理しているサーバーマシンを諸事情により移動する事にしたのですが、電源停止→移動→起動して、動作確認をしたところ、大事なデータの入ったはずのハードディスクドライブが見つからなくなりました。
(写真は今回問題となった、Maxtor のDiamondMax Plus 9 120GB 6Y120P0です。
某オークションサイトよりこっそり借用)

電源停止に伴って、不要なドライブがつけっぱなしにしてあったのを外したりしたので、そのときにケーブルでも緩んだかと、最初は楽観的に考えていました。

が、しかし、何度ケーブルを刺しなおしてもハードディスクは認識されない・・。
そもそもBIOSでも認識していない。もちろんジャンパ設定等の初歩的なミスではない。
よくよく注意して観察すると、ドライブは回転すらしていない・・。

ここで事態の深刻さをはっきりと認識し、血の気が引きました・・。

このディスクには"本当に"必要なデータが"大量に"入っていました。
一応バックアップは取っていたのですが、悪い事は重なるもので、バックアップの状況を確認したら、なんと、今年の1月からバックアップがとれていない・・、という大変な事態に気づいたのです。
大変な事になった、と、再び、血の気が引きつつ、愚かな自分を呪いました・・。
事象が発生したのは昨日(というか土曜日)の午後三時頃。
それから昨日は深夜0時頃まで、ひたすら、なにをすればいいのか、を考え、可能性のある事を試して過ごしました。

目的はデータの復旧にあります。一瞬でも動いてくれれば良いのです。

本当に最後の手段としては、その道のプロフェッショナルがクリーンルーム(半導体生産などの際に使用するようなきわめて清浄な空気が保たれた特別 な部屋)にてHDDを分解し、特殊な機械を使用してHDDの表面のデータを1ビットずつ読んで可能な限りデータを回復する、というものがあります。
これはおよそ数十万円~数百・数千万円の予算がかかります。
ネットで見る限りでは限りなく100万円に近いところから数百万円の予算がかかるところが多いようでしたが、もちろんそんなに出せるわけありません・・。
この手の業者は24時間態勢で営業しているところも多いようで、高額になるのも仕方ない気はしますが、とにかく出せないものは出せません。
そんなに出すくらいなら、泣いて1月にタイムトリップします。

とにかく、探した中ではかなり激安の部類に入るであろうという業者に、電話にて問い合わせたところ、35万円の見積もりを出してくれました。
これなら何とか・・、と思いつつも、35万円でデータの復旧確率は不透明、納期は10日ほど、という非常にシビアな条件で、なおかつ、論理障害で あればその程度の金額で済みますが、物理障害なら・・(以下略)、という恐ろしい言葉を聞き、「とりあえず考えます」と捨てぜりふを発して電話を切りまし た。

それから、どうすれば良いのかを考え始めました。

そもそも、こんなに突然HDDが壊れてしまったのは初めての経験で、いつもなら、カコン、カタン、とかいう音を時々聞きつつ、「あぁ、そろそろ駄目だな」とか予想がついたのですが、今回はそういう前触れは全くなかったのです。
それに今まで経験したHDD障害の大体のケースにおいては、なんとか一瞬ディスクを読めた隙に、バックアップを取り、事なきを得た(回収出来な かったファイルもあるけど。)というものが多かったため、どうしても諦めきれず、思考能力を失った動物のように何度も、電源投入→BIOS診断画面での HDD認識状況を把握、という単純動作を反復し、時間を浪費しました。

それから冷静になり、世の中の知恵を借りようと思い立ち、Googleでいろいろ調べてみたところ、HDDを叩く・HDDを温めるという二つの方法がかなり有効である事が様々な証言から浮かび上がってきました。
一見アナログな方法に見える上記二つの方法には実は根拠があるようで、
"HDDを叩く"のは、モーターが弱ってトルク不足となったり、ずっと動いていたHDDを停止させたら内部のボールベアリングのグリースが固まっ たりHDDのヘッドが内部で固着してしまったりしてスピンアップを始められないHDDを強制的に回す、という、言わば、掛かりの悪いバイクのエンジンを押 しがけするような感覚の行為であり、マシンの電源を入れてHDDが回り始める瞬間に勢いよくHDDを横からぶん殴るという、コンピューター業界の一般常識 を完全に無視した極めて特殊な手法です。
この方法で、運良くディスクが回転した時にデータを救い出すことが出来るようです。
HDDを温めるのは、上記にも書いた、グリースが固まったり、HDDのヘッドが内部で固着してしまったりした場合に温めて溶かす、というような意 味があるらしく、これも実際に効果があったと言っている人が複数いたように思われます。こちらのほうがHDDに優しい気がします。
余談ですが、昔はディスクを開けてしまい、手で回した人もいたとか・・。

ここで作業中に参考になったWebページを紹介しておきます。
http://shattered04.myftp.org/pc_02.html
http://bbs.powerbook.org/qanda002/BBS_MSG_000524203835.html
http://kakaku.aol.co.jp/aol/bbs.asp?PrdKey=05301010085&ParentID=2184511

同じMaxtor 製品でピロリ音と呼ばれる現象が起き、困っている人が多いらしいという事を、上記の最後のURLで知りました。
ピロリ音なるキーワードを初めて見たときは、もしかしてこれに類する現象なのではないかと思い、「ピロリ音は殴ると治る」と言っている人が多かったので、必死に横から叩いては、再度接続して試してみたりしました。
最初はHDDを外して非通電状態で殴っていました。これはHDDの殴り方について具体的に言及しているところが少なかったため、HDDの停止状態 で殴るのだろう、と当然のように思い込んでしまっていたのです。その後、通電状態、それも電源投入直後に殴るのが効果があるのだということに気づき、これ も何度も何度も試しました。

その後、追跡調査していたところ、
http://jisaku8.e-city.tv/1090762360.html
により、ピロリ音が、ここにおいてあるということで、聴いてみたところ、全くもってこんな音は鳴っていない、というか、よくよく見ると、200GBなどで頻発しているケースらしい、というわけでピロリ音の可能性は無い、と断定しました。
(ピロリ音は記念に取っておきました。ここに置いておくのでもしも上記のURLになくなってしまったらこれを聴いてください。)

思い返せば、遥か昔、ある先輩がマシンを横から殴っていたのを見た事があるような気がします。
おぼろげな記憶ですがマシンのケースを勢いよく、「バンッ!」と音がするほど殴り、かろうじてハードディスクの回転が始まるというようなやり方です。
(他のURLでもっと優しくコツコツと叩く程度で良い、と言っている人たちもいました。要するにドライブが回り始めるきっかけになる程度で良い、ということなのでしょう。)

とにかく、一通り叩いた後、やっぱり温めてみようと思い立ち、最初は人肌程度に温めようと思って膝の上に置いておいたりしていたのですが、ここのところの冷え込みからか一向に温まりませんでした。
そこで、ふと電気ポットがあることを思い出し、湯を沸かしその余熱で温めるという手段を思いつきました。
これを試してみたところ、いい感じに温かくなり、これならもしかしていけるかも、とか密やかに期待しつつ試してみたのですが、再び反復練習のごとくモニタを見つめ続ける事になりました。

その後、ふと、我に返って冷静に状況を総合してみたところ、HDDを温めたり、叩いたり、というのは、電源投入時にHDDが"動こうとしているけ ど何かに引っかかってしまったように動かない"という現象に対して有効であり、その場合には、電源投入時に、HDDが微かに、"クックッ"という感じで動 こうとするはずだということを書いている人がいたのを思い出し、今までやっていたことはもしかして意味が無いのではないだろうか、と気づき始めました。
冷静になって良く考えてみると、やっぱり
1. ディスク(円盤部分)は急には壊れないと考えられるし、
2. アームなどの稼働部は急に壊れるかもしれないが、HDD停止時にはきっと安全な場所に移動しているはずだから最後にシャットダウンしたときに正常に終了している以上は問題が起きにくいはずで、
3. いろいろ調べていると、トルク不足、グリースが固まる、ヘッドがディスクに固着する、などはわりと古いHDD(2000年頃まで)では多いようだが、それ以降減っているようだ
ということで、今までやっていたのはなんだか方向性が違っている気がしてきたのです。

再びいろいろ調べていると、基板を交換したという人たちがいるのを見かけました。
これは同一機種のHDDを買ってきて、基板を交換して試してみる、という事らしく、すごく難しそうに思えたのですが、実はトルクスドライバーとい うホームセンターでも入手出来るちょっと変わった工具を使って基板を外してつけなおすだけで、ハンダごてなどは必要ないのだそうです。
冒頭の右の写真のほうの緑色の部分を交換します。

かろうじてこれに希望をつなぎつつ、どんよりと重い空気を漂わせながら土曜日は帰宅したのでした。

そして今日(日曜日)、というかもう昨日だけど、まず、ホームセンターに行き、トルクスドライバー(六角レンチ風の400円程度のものでした。) を入手し、その後、秋葉原を休み無く3時間ほど歩き回り、同一型番でなおかつ製造年月日が近い6Y120P0の中古品を隅々まで探しまわりました。
かれこれ100店舗くらいは覗いた気がします。入る店入る店で、何度も同じ事を聞くので喉がカラカラになりました。
外回りの飛び込み営業はこういう感じなのだろうなと思い、自分には飛び込み営業は向いていないなと思いました。

探したものの中で可能性を感じたのは、現行品の6Y120P0(載っているチップがちょっと変わっていたので即買うのは躊躇われました。)の中古 品と製造年月日が近そうな6Y120L0(キャッシュメモリのサイズが違うタイプです。)の中古品で、念のため二つとも買って来ました。

まず、6Y120L0のほうから試してみたのですが、つけた瞬間、うれしい事にハードディスクの回転音が微かに聴こえ、希望を感じさせましたが、次の瞬間にはカコン・カコンと例の音(HDDの障害時の音については、ここを参照。このときはBad Head.wav がゆっくりになった感じの音がしていました。なくなったら困るのでここにも置いておきます。)が鳴り、BIOSでの認識はしませんでした。
いずれにしてもディスクが回っただけでも希望を感じさせてくれました。


そして次に、6Y120P0を試したところ・・、なんと、あっさりと問題なく認識しました。
あまりにもあっさり認識したので、いつまたあっさりと認識しなくなるのではないかと思うと、起動後は停止するのが恐ろしく、一番重要そうなところから急いでバックアップを取りました。
バックアップが終了後はいろいろ試したりしたのですが、結構安定しているようだったので、そのディスクはそのまま使い続ける事にしました・・。
たくさん殴ってしまったけど大丈夫だろうかとビクビクしていますが・・。

というわけで週末二日間が完全にこれにかかりきりになり、何も出来ませんでした・・。
きっとこれを見て多くの人はこの愚かな出来事を他人事として楽しんでいただけるとは思うのですが、いつ自分の身に降り掛かるかはわかったものではありません。
バックアップは重要です。この手のものにお金をケチってはいけません。心底そう思える出来事でした。

皆様もどうかお気をつけて。

■ 謝辞
Googleがなかったらきっと問題は解決出来なかったでしょう・・。
Google に本当に感謝。

■ 蛇足
後から気づいたけど、6Y120P0は流体軸受けモデルだからグリースとかは無いのでは??、もしかして温めたりしたのは全くの無意味だったのだろうか、と思ったがまあ今となってはどうでも良い事です。

■ 教訓
覆水盆に返らず。しかし諦めてはいけない。どんなときも冷静に。

バックアップは必ず取りましょう。
HDDは同一機種を二つ買っておいても損ではない。

HDDの修理は、
1. 予算があれば専門の業者に頼むのが最も良い。(お金を出せればの話だけども。)
2. 予算が無くてもネジが回せて正確な買い物が出来れば、基板交換くらいは試しても良いと思う。(自分でも出来たくらいだから難しくはありません。基板交換くらいは常識だというスタンスの人もいるみたいです。あくまでも自己責任ですが。)
3. HDDを温める・叩くのは上記を試してからにした方が良いと思う。(症状的にトルク不足などが明白ならこの限りではないと思う。)