2010/06/15

Macbook Pro キーボードのパンタグラフの修理

Macbook Pro のキーボードを掃除しようと思ってブラシを掛けていたらパンタグラフ(写真のやつです)が割れてしまい、キーボードをまるごと交換すると数千円かかるしどうしようかなと悩んでいたところ、最近DIYづいているので直してみようと思い立ち、やってみたところうまく行ったのでメモ。


用意したもの
  • カッター
  • ピンセット
  • 爪ようじ
  • 瞬間接着剤
  • 食品などのプラスチック容器
    たまたま目についたビヒダスヨーグルトの容器を使いました。
  • ヤスリ
    微細な加工がしやすい細いヤスリなどが良いと思います。自分の場合はたまたま以前に買ってあった100円ショップのダイヤモンドヤスリを使いましたがもっと向いているものがあると思われます。先の尖ったヤスリ的な加工用具などがあればベスト。
やり方
  1. プラスチック容器をカッターで切り取り、割れてしまったパンタグラフに適した小さな欠片を作る
    自分の場合は左上のツメの部分でした。写真を撮っておかなかったのでイメージしにくいですが、大抵、割れるのは同じような箇所でしょう。
    素材選択は、あとの作業を楽にするかもしれないので、厚さなどがパンタグラフに近いものなどを選ぶといいと思います。
  2. 瞬間接着剤とピンセットを駆使して適した位置に欠片をくっつける。
    瞬間接着剤が飛び散ったりするといけないので作業スペースに新聞紙を敷いたり、ビニールを敷いたりしておき、瞬間接着剤はビニールの上に予め数滴垂らしておくようにして、それをピンセットの先や爪ようじなどをつかって慎重につけます。
    余計な瞬間接着剤が多少ついてしまったとしてもあとでヤスリで削れれば問題ないのであまり神経質にならないでも良いのかもしれません。
  3. 1日程度置いて完全に乾燥させ、ピンセット、ヤスリを駆使して適切な形に削る。
    パンタグラフにはめ込んで動きを確かめる。
    この手順を何度も繰り返す。
と、簡単に書いてみましたが、実際には試行錯誤しつつ2週間くらい、気が向いたときなどに何かの職人になった気分で作業していたわけで、費用対効果はとても悪いと思います。
自分の場合は、くっつけた欠片が再び取れちゃったりして手順の1からやりなおしを3回ほど行いました・・。
一度やってみると、案外もっといろんなものが直せるかも、と自信につながるので時間のある方にはおすすめですが。

Macbook Pro に限らずパンタグラフ全般の修理に応用できると思いますので1個だけパンタグラフが壊れてしまって困っている人などはチャレンジしてみてください。
たくさんのパンタグラフが壊れちゃった人は素直にキーボード部品を買いましょう・・。

なお、ebay とかでパンタグラフだけ買うという手もあると思います。(たぶん送料込みで1000円以内程度で済むのかも?)
それにしても壊れやすいところなので純正品を売って欲しいところですね。
DELL のキーボードでも直したことがあるのですが、その時にクレバリーキーボード館で聞いたらノート向けのパンタグラフを小売りしてるという話は聞いたことがないと言われてしまいました。(オークションとかは除く)
DELL のときは面倒だったのでパンタグラフは適当にガタつきながらも配置しておき、瞬間接着剤でイボ(なんて呼ぶのでしょうね)みたいなやつに直付けしましたが・・。

2009/12/25

2009/10/14

[読書] 闘うプログラマー

時間に余裕のありがちな昨今、個人的にはとてもヒットのLibron(作者の方ありがとうございます) を使って読書に励んでいる秋です。こんにちは。

ブログやネットでのニュース記事ばかりチェックすることに追われてこの数年久しく小説などを読んでいなかったのですが最近になってから図書館のオンライン予約の利便性に気付いて気軽に借りては読んで、というのが習慣づいてきました。

前述のLibron 導入後は図書館利用に向けた楽チンさが加速して、借りられる時はまず借りて試し読みしてから or 全部読めれば読んでしまう、という感じで技術系の本も出来るだけお金をかけないようになってしまいました。

出版不況とかデフレとかを推し進めているのは自分みたいな人種なんだろうなあと後ろめたさを感じつつも、水は低きに流れるということでこの流れは止められないのだろうなあと諦め加減の毎日です。

さて表題の「闘うプログラマー」ですが、翻訳版の初出が1994年らしいのでとっても今更過ぎのある本ですが面白かったです。もっと早く読めば良かった、IT 業界に居るのに読んだことないのはとてももったいことだ、と感じさせるパソコン黎明期のWindows NT 開発物語です。
私の稚拙な文章でいくら紹介しても面白さは伝わらないかもしれませんが、序章からの抜粋をご紹介して、共感出来そうな人は是非読んでみることをお勧めします。
この文章だけでも、生涯一度でもそういう仕事をしてみたい、と思わせるような身震いするような力を感じます。

闘うプログラマー 序章より抜粋
「われわれの仕事は、とてつもなくきびしい。何年か経てば、チームのメンバーはこの仕事を振り返って誇りに思うだろう。
そして、『こんなに大きな仕事をやり遂げたことも、これほど純粋に生きたこともなかった。出世も幸福も、上司や友人とうまくやっていけるかどうかも、気にする必要はなかった。頭にあったのは、この製品を出荷すること、この製品をできる限りいいものにすることだけだった』と語るだろう。」とカトラーは言う。

カトラーが最初にウィンドウズNTを計画したとき、完成までの道はおぼろげにしかみえていなかった。
もっとも複雑なパソコン・ソフトウェアをつくるうちに、カトラーとその忠実な部下は、デジタルの荒野にはまりこんでいった。
この冒険から二度と抜け出せないのではないかと思われた時もあった。
途中で道に迷った者もいた。
人生の未知の領域へと踏みこんでいった者もいた。
最後には、優れた作品は愛情と暴力によって創造されるのだと知った。

これは、そんな人々の物語である。